食品産業のチキンレースは続くのか
今朝、着替えをしながら、営業を再開した「赤福」の前で行列をつくる人々の様子を映した情報番組をぼんやりと見ていた。並ぶほうも並ぶほうだが、報じるほうも報じるほうだ。例の毒ギョーザ問題によって、ようやく「食の安全」に対する意識がリセットされたかと思いきや、結局何も変わっていないようだ。
「これまで残りものを再利用しまくって事業を回してきたのに、どうやったら値上げもせずにまっとうなものを作ることができるんですか?」と、なぜ誰も聞かないのだろう。普通に考えれば、賞味期限の偽装をやめるコストはどこかに乗るはずなのに。
そのあたりの都合の悪い情報には、あえて触れないのが大人の振る舞いということなのだろうか。
先日、某外食産業とかかわりのある人と話す機会があったが、現在の過剰なまでの「反偽装」の世論に対して、かなり頭を痛めている様子だった。値上げしたくてもできない、と。その思いは多くの企業の間で共有されているのではないか。このまま行けば、食品関連産業のチキンレースは加速する。それに耐えられない企業も出てくるだろう。
以前も書いたけれど、わたしが危惧するのは、建前ばかりを重視してそのコストを業界に一方的に押し付けるような風潮が、さらに重大な負の結果を招いてしまうのではないかということだ。
どこか1社でもいいから、こんなことを正直に言う企業が出てくれないものだろうか。
「ごめんなさい。これまで偽装しまくりでした。 中国産の野菜も米国産の牛肉もこれだけ使ってきました。添加物も山のように入れていました。でも、それをしないと今の販売価格は維持できません」
別にたいそうなことを望むつもりはない。ただ、まっとうなものを食べるための適正なコストが知りたいだけなのだが。。。
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