iPhone狂想曲の裏側にあるもの
ここのところ、ブログを書く時間すら取れないような状況なので、実は昨今の「iPhone祭り」にもまったく乗れていない。なるほど、こういう祭りに乗るためには自分に余裕がないといけないんだなと思い知らされる。
今のところの私の立ち位置は、「欲しいかと聞かれれば欲しいと答える」という程度で、あまりピンとは来ていない。確かに持ったら楽しいだろうけど、身の周りのさまざまな問題から今の自分を「解放」してくれるようなツールには思えない。今できないことができるようになるという感じもしない。
ただ、面白いなと思うのは、iPhoneに対して、エンタープライズ系のIT企業が思った以上にコミットしていること。このサイトなどを見ても分かるように、さまざまなアプリケーション・ベンダーがiPhone用のフロントエンド・ツールを提供している。こうした動きが本格化すれば、ビジネス・ユーザーの間に一気に広がる可能性もなきにしもあらずではないか。
発売当初のテレビの馬鹿騒ぎしかり、ネット上に溢れているこちらが引いてしまうほどの礼賛記事しかり、ここ数日のiPhoneを巡る情報の流れを傍目に見ていると、何となくだが、ここしばらくのIT製品に対するある種の“不満”が鬱積した結果ではないかと思えてくる。さらに言えば、「反マイクロソフト」「反Windows」の匂いを嗅ぐこともできる(日本だけを見れば、反ドコモの感情もそこに含まれるのかもしれないが、それはどうでもいい)。
iPhoneが次のパラダイムの中心に立つとは考えにくいが、iPhoneが映し出すそうした世相のようなものが、大きなパラダイム・シフトを引き起こす可能性はあるかもしれないなと思う。直感だけど。
Leopardでなにげに困っている3つの事柄
Leopardも使い始めてそろそろ半年近くになる。幸いにして大きなトラブルには見舞われていないが、この間、知人や仕事仲間から「アプリが動かなくなった」などの嘆きを聞くことも少なくない。私見だが、OSXシリーズの中で最も不安定なバージョンアップではないか。
ちなみに、わたしが悩まされているのは以下の3つの事柄。どれも致命的ではないが10.5.2になっても解決されていない。
▼キーボードの認識
わたしが使っているのはMacBook Pro(MA610J/A:JIS配列)だが、以前はオフィスでのみ、外付けでKinesis(Dvorak配列)をつないで利用していた。だが、Leopardを導入後、KinesisがJISキーボードとして認識されてしまうようになってしまった。強引に設定をいじると、今度はMBP本体のキーボードが101として認識されてしまう有り様。
どうやら、今のところLeopardでは配列の異なる複数のキーボードを同時にサポートすることができないらしい。これはWindows機では当たり前のことなので「むしろこれまで自由が利きすぎた」ということなのかもしれない。相当便利だったんだけどなあ。外付けでUSキーボードを使うのなら、ノート本体もUS配列にしておくのが無難だろう。
▼AppleTalk経由でのサーバ接続
これも依然として不便なまま。アドレスを直打ちすればつながるが、Finderからサーバが見えない。BonjourかSambaを使えということなのだろう。レガシー・プロトコルとはいえ、AppleTalkにはそれなりに思い入れもあるし、会社の中で圧倒的なマイノリティであるMacユーザーとしては、無理に「Bonjour対応せよ」とも言いにくい。仕方なくSambaでお茶を濁してはいるが、どうもしっくり来ない。
▼ユーティリティ回り
これは、どちらかと言えばサードパーティの問題だが、以前から愛用しているQuickSilverが不安定だったり、APEがLeopard未対応だったりと、ユーティリティ・ツールが使いにくくなった。APEはようやくベータ版が出たらしいが、これは未使用。WindowDragonが使えないと意味ないし。
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機能面では着実に進化していると思うのだが、以上のような理由で、いまだLeopardには完全に馴染みきれていない。うまく言えないが、全体の印象として「カタログに載らない部分で手を抜いたか」という印象を抱くこともある。うーん、これまでのOSXシリーズとは明らかに違った違和感を覚えるのだよな。そういうモノだと言われればそれまでだが。
エルゴソフトの撤退
日本市場でのMacの売上げが芳しくないという情報は耳にしていたが、ついにこういう形で顕在化してきたかという印象だ。
egword、egbridge パッケージソフト事業終了のお知らせ (エルゴソフト)
こういうがっかり感は、システムソフトの撤退以来だろうか(古いけど)。
ことえりでいいじゃんという人が大多数を占めるなかでは致し方ないのだろうが、仕事でMacを使う身としてはとにかく痛いとしか言い様がない。辛うじてATOKが残っているとはいえ、ジャストがアップルのOSライフサイクルに迅速に対応してくれる保証はないものなあ。
日本語の文章に携わる人がMacを使うという時代は、とうの昔に過ぎ去ったのだなということを再確認せずにはいられない。
これまでMacの日本語環境を支えてくれたエルゴに感謝の意を表しつつも、今後コンピュータで日本語を扱い続けていくことの意義を考えたとき、どうしようもなく悲観的な流れを感じ取ってしまったりもする。
MacBook Airなあ
大変ご無沙汰しています。気がつけば更新をサボって早4カ月。年も変わったことだし、マイ・ペースながらボチボチと独り言を書くことにします。
というわけで、各所で話題のMacBook Air。個人的にはさほど悪くないと思うが、買うかと言われればやや微妙。本機の価値は「OSXが動く最小、最軽量のマシンである」ことをどう評価するかという1点でほぼ決まると思うので、買うとしたら仕事用のセカンド・マシンとしてどうか、という感じだろうか。
それより、このAirについては、いろいろな人の「がっかり」的な反応が面白いかった。そのベクトルが「なんだ、新しいDuoじゃねーのか」じゃなく、「なんだ、Macが動くLet’s Noteじゃねーのか」というノリに近いものであるという意味で。
それだけ、消費者が期待する“アップル像”が以前とは大きく変わったということなのだろう。だって、以前なら、アップルに「Let’s Note的」なプロダクトを期待する声なんて皆無だったもの。PowerBook G4 Tiが初めて出たときに巻き起こった、「銀パソかよ」という批判が懐かく感じられるほどだ。
いずれにせよ、今回痛感したのは、たかが1メーカーのUSでのプライベート・カンファレンスが日本の地上波テレビのニュースで紹介されるまでになった原動力は、明らかに「Duo」ではなく「Let’s Note」を望む声であるということ。
IAに鞍替えし、Windowsをサポートし、まるで総合デジタル・メーカーであるかのごとく自分を演出してきたツケをアップルが払わせられるのは、もしかしたらこれからなのかもしれないな、とふと思った。
ちなみに、わたしとしては、OEMなどで「Let’s Note」的なニーズを満たしつつ、稼いだカネで「Duo」的なニーズを満たしてくれたらうれしいのだが。それはちょっと無理な相談か。
iPod touchは本当に「買い」なのか
iPod touchの発売が正式にアナウンスされた。
第1報を聞いたときは、いま使っている初代W-ZERO3の置き換えになるかなと少し期待したが、冷静に考える無理がありそうだ。Wi-Fiオンリーでは機動力に欠けるし、何よりMailが省かれたのが痛い。つまり、ビジネスではなく趣味のガジェット。だから、iPod touchはiPhoneの系統ではなくiPodシリーズとしてとらえるべきなのだということなのだろう。
ハンドヘルド・コミュニケータとしての機能は不十分でも、DAPの置き換えとして考えれば結構楽しめるかもしれない。容量の小ささは気になるけれど、たとえ80GBとか160GBとか用意してもらったところで自分の音楽ライブラリをすべて突っ込むのは無理だから、動画がYouTube中心でよいとなれば、そこは割り切れる。
そう考えると、安い8GBを手に入れ、音楽にしろビデオにしろ中途半端に出先で楽しみつつ、あのマルチタップ・インタフェースに酔うというのが、個人的には正しい道なのかもしれない。あとは、実機の音質がどうかというのが気になるところ。
ところで、Wi-Fi Music Storeが登場したってことは、スタンドアロンでPodcastがダウンロードできて聴けてしまうというなのだろうか? それが可能なら、個人的に一番のツボになるのだが。
「Curio 4」の世界を泳ぐ
わたしの愛用アプリケーションの1つである、Zengobi社のCurio。とかくアップルの動向に注目が集まりがちな昨今だが、こういう優秀なサードパーティ製ソフトウェアが存在するところにこそ、わたしがMacを使い続ける理由がある。
- Zengobi – Curio – Brainstorming and Project Management Software for Mac OS X
- 期待を抱かせる「Curio 4」« IN MY ROOM…
このソフトを一言で説明するのは難しい。乱暴に言えば、ホワイトボードの上で図形を書いてそれを自由に配置したり、タブレットでお絵かきしたりといったことができるドローイング&ブレスト系のツールということになるが、その守備範囲はかなり広い。ベタのテキストはもちろん、ToDo項目やURLリンクやファイルへのショートカット、写真、その他取りこめるものは何でも図形として処理できてしまうので、自由度がやたらと高いのだ。
Webページのブックマーク集として使うのもいいだろうし、プロジェクトのTo Doリストと関連ファイルを1枚のボード上に配置してプロマネ的な用途に使うのもありだろう。また、コルクボード上に写真を貼るようにして簡易的なフォト・アルバムを作るのもいいかもしれない。
そんなCurioがヴァージョン4になって、かなり目覚ましい進化を遂げた。短時間ではとてもレビューしきれないほどだが、2週間ほど使ってみての印象を少しだけ紹介しよう。
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まず、新版の大きな特徴の1つがマインドマップ機能のサポート。Curioはそもそも、ワードを含めた図形をポコポコ作って適当にラインや矢印でつなぎ合わせていけば、疑似的なマインドマップを作ることができるのだが、しっかりと情報を構造化して表現したい場合には、やはりこの機能は便利に使える。ちなみに下にあるのは、Curioで試しに作ってみたマップ。
専用ツールと比較すれば、機能自体はさすがに見劣りするが、Curio上で作ったマインドマップには、外付けで図形を追加して関連づけたり、ペンツールでグリグリと強調したいポイントをマーキングしたりといった自由が許される。このあたりは、出自がドローイング・ツールならでは。この自由度の高さが、情報が主題から少しでも離れるととたんに表現が難しくなる世のマインドマップ・ツールの欠点を埋めてくれてくれているように思える。
MindManagerのように、マインドマップ・ツールを出発点にして機能をどんどん付け足しているような強力な製品もあるが(最近のツールはだいたいこの方向性だ)、わたしにとっては、ドローイングをベースにしているCurioのほうが気が楽だ。だって、「マインドマップだとしっくり来ない」と思えば、さっさとやめて別の書き方をすればよいのだから。その意味では紙っぽく使えるとも言える。
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その他の新機能としては特筆すべきは「サービス」と連携したクリッピング機能であるSnippets。他のアプリで表示されたデータやファイルを「Cmd+Shift+X」のショートカット・キーで、次々と専用スペースの中に放り込んでくれる。Webブラウザでアドレス・バーを選択した状態で利用すればURLが、ページ内を選択していればテキストや画像が、Finder上でファイルを選択していればファイルへのショートカットが──というように、扱えるデータもさまざまだ。
クリッピング・データは、Curioが起動していない間でも保管されるし、複数の文書への振り分けも自在だ。NoteTakerなども似たようなクリッピング機能を持つが、複数ある書類のどれに情報を保管するかを逐一決めなければならないという煩わしさがある。その点、Snippetsは優秀だ。
ただし、サービスを使うため、非Cocoaアプリケーション(例えばFirefox)ではこの機能は使えない。ふだん同ブラウザをメインで使っているわたしにはちょっと辛いが、この機能を使うためだけにSafariを常用してもいいかなと思えるほどだ。QuickSilver用のプラグインを出してくれれば、アプリを問わず利用できるようになるのだが。
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そのほかにも、タグづけによるGTDとか、プレゼンテーション機能とか、紹介したいところはいろいろあるが、力が尽きてしまったので今日はこのへんで。また気が向いたら続きを書いてみることにする(マイナーなアプリゆえ、需要はあまりないとは思うが……)。
ちなみに、Curio4の価格は、Professional Editionが149米ドル。Home Editionが99米ドル。既存の情報管理ツールでは満足できないという人にはぜひお勧めしたい。
OmniFocus:ちょっとした感想
しばらく前にOmniFocusのベータ・テストのInvitationが届いたが、なかなか試す時間が取れないまま月日が流れてしまった。
GTD系のアプリはメイラーなどと同様、使い込んで初めてその真価が見えてくるものなので、現時点で機能面をああだこうだ言っても仕方ないかもしれないが、Macの世界ではそれなりに名の通ったOmni Groupの新作であり、前評判も高いようなので、少し触ってみての感想などをまとめてみる。
まず、全体の作りからは、アウトライン・プロセッサと従来のタスク管理系ツールのフレーバーを上手にミックスしているなという印象を受けた。「OmniOutlier+kinklessGTD」の思想をブラッシュ・アップしたような感じだ。特に、階層構造で個々のProjectやActionを管理でき、かつその構造をキーボード・ショートカットで自在に変更できるところなどは、ルーツがアウトライン・プロセッサであることを強く感じさせられる。
アクションの関連づけには適しているが、階層が連なる分Next Actionが見えにくくなるというアウトライン構造の欠点を補っているのが豊富なビュー機能。特に、Actionの「内容」を総覧するためのProjectsビューと、その「種別」を総覧するためのContextsビューの2つを明確に区別しているあたりは、よく練られているなと感心する。Action項目をソートしたり、フィルタリングしたりできるFilter機能も充実している。
ついでに言うと、デフォルトではopt+shift+spaceキーで登場するActionのクイック・エントリー画面の使い勝手もなかなかだ。
あえて問題点を指摘するとすれば、Actionの「登録」から「完了」までの間の行動──すなわち「プロセス」とか「レビュー」とか──の支援機能がやや手薄であるように見えること、メイル・メッセージやファイルとの関連づけができないこと、などにやや不満が残るが、そのあたりは使い手の好みによるところが大きいのかもしれない。
ちなみに、わたしは現在、メインのタスク管理ツールとしてMidnight Inboxを利用しているが、両者を比較すると、さすが老舗サードパーティの製品だけあって、GTDシステムとしてのトータルの信頼性の高さは、(α版であるはずの)OmniFocusのほうがすでに上回っていると感じる。Inboxは(だいぶ良くなったとはいえ)今なおバギーだし、クイック・エントリーまわりの日本語入力にやや難がある。
GTDアプリの場合、この信頼性が重要なんだよなあ。信頼できないシステムでは安心して仕事を預けることができなくなるから。
その意味で、乗り換える可能性は大アリなのだが、Inboxには、ローカルのファイルやメイル・メッセージをまとめて引っ張ってくれるAuto Collectという他の製品にない素晴らしい機能がある。もう少し使い込んでみた時点で、あらためて両者の比較を行ってみたい。
Shadesでカラーパレット拡張
ここのところ、仕事でプレゼンテーション資料づくりに追われている。ここ1週間ほどはテキスト・エディタよりもKeynoteやOmniGraffle Professionalを起動する時間のほうが圧倒的に長いくらい。デザインを他人に任せることができる雑誌づくりがいかに楽であるかを思い知る。
作図をしていると、何かと面倒なのが色の指定だ。ふだんなら感覚で適当に指定してしまうのだが、外部に公開する資料になると、それなりに気を遣う必要がある。強調すべきところを強調しつつ、全体のトーンを品良くまとめたいのだが、真剣にやろうとするとエラく時間がかかる。
どうも効率が悪いので、OSX標準のカラーパレットをもう少し便利にできないだろうかと思い、見つけたのがこのユーティリティ。
これをインストールするとOSX標準のカラーパレットにアドオンされるかたちでカラーピッカーが追加され、1つの色に対してHSBモードで複数のバリュエーションを表示してくれる。つまり、色相(Hue)、彩度(Saturation)、明度(Brightness)のいずれかを固定した状態で、関連する色を複数表示してくれるわけだ。これは便利。
OSのカラーパレットの拡張なので、どんなアプリケーションでも使えるのは大きな魅力。18米ドルのシェアウェアだけど、その価値は十分にあると思う。
あとは、kulerで提供されるようなスキーム・データを標準のカラーパレット上で自在に操れたら文句なしなのだが。そういうユーティリティはさすがに存在しないか。。。
期待を抱かせる「Curio 4」
ある用途に特化したアプリケーションもいいが、さまざまな利用法が考えられる柔軟性の高いアプリケーションも好みだ。そうしたユーティリティ性という意味で言えば、数あるMacソフトの中でもCurioは秀逸ではないかと思う。ドローイング・ツールのようであり、カード型の情報保管庫でもあり、プレゼンテーション・ツールでもある。最も近いのはOmniGraffleかなと思うが、かしこまったOmniとはまたひと味違った魅力がある。なぜかあまり話題にならないけれど。
そんなCurioが、まもなくヴァージョン4にアップグレードされるという。公式サイト上のブログによれば、新版の特徴は以下のようなものらしい。なかなか魅力的な機能拡張だ。
Zengobi’s Blog: Curio 4 is on the way!
- Updated Customizable Interface with Integrated Shelf
- Mind Mapping
- Snippets
- Figures as Tasks: Resources, Start/Due Dates, Priorities, Durations, and Completion Percentages
- Search Shelf
- Flashlight – a better Spotlight integrated within Curio
- Global Tag Sets
- OPML and Better OmniOutliner Support
- Copy / Paste messages from Mail
- Improved Sticky Lines with Connection Point Support
- Copy Style / Paste Style
- Presentation Mode Transitions
- Customizable Inspector Color Tables
- Improved Brush Tools
- Improved List Rendering
マインドマップに対応し、タスク管理機能が充実し、プレゼンテーションでトランジションがサポートされる──とまあ、全方位にわたって機能が拡張される模様。もしかすると、ブレストとGTDとプレゼンが一気にこなせるようなツールになるのでは、と期待が膨らむ。オブジェクトに磁石も使えるらしいから作図もきっと楽になるはず。
同ブログでは、「いまヴァージョン3をレジストすれば、ヴァージョン4は無料でアップグレード可能だよ」と告知している。ヴァージョン4で値段が上がるとすれば、いま買っておくのは1つの手かもしれない。円安なのが痛いところだけど。。。
なぜか可能性を感じる「Papers」
ソーシャル・ブックマークによって、Web上の情報を保管しておくことはかなり楽になった。ローカル環境で使える便利なクリッピング系のツールも多々ある。だが、そうしたなかで、最近、取り回しが不便だなと感じるのがPDFファイルだ。論文やレポートなどのどっしりとしたファイルだと、特にそう思う。
もちろん、PDFを“扱うことができる”クリッピング系ツールは色々あるのだが、論文ファイルなどは今すぐに必要っていうようなものではないので、日々の小ネタやメモ書きなどと一緒に保管しておくのもどうかと思うし、いくら便利になったとはいえ、Spotlightに頼り切ったファイル保管では複数のファイルを行き来する必要が出てくるため面倒だ。
そうした意味で、このアプリケーションはなにげにイイ線を突いているのではないかと思う。

Personal Library of Scienceと謳っていることからも分かるように、論文や記事の収集に特化したアプリケーション。タグによる管理はもちろん、筆者名や文献名、発行年など、さまざまな情報を付記して管理することが可能だ。アプリ内でWebページを開き、PDFリンクをクリックすると自動的にPDFファイルがダウンロードされてDBに格納されるというフローはなかなか直感的だし、PDFだけでなく、TeXやXML文書もインポートできる。
あと、個人的にうれしいのが、ファイルを「貯める」「探す」だけでなく「読む」という行為にも配慮されていること。少々長い文章でも、フルスクリーン表示ならさほど苦にせず読むことができる。
PubMedと連動していることから、そもそもは医療・生物学などの論文を管理するために開発されたアカデミズム向けのアプリなのだろうが、それ以外の用途でも十分に使えるなと感じる。
ただし、難点は、インデックス情報の編集でところどころ日本語がうまく入力できない部分があること。IMなどとの相性もあるのだろうか(ちなみにわたしはegbridge Universal 2)。価格は39米ドル。


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