マイペースのケンウッドにペースを乱される
iPodシリーズの話題一色に染まっているかに見えるDAP市場。そんななか、相変わらずのマイペースぶりを発揮しているケンウッドから、MediaKegシリーズの新作がひっそりと発表された。その名も「HD60GD9」。60GBのHDDを搭載したフラッグシップ・モデルだ。
漠然と「iPod Touchを買おうかな」と考えていたのだが、このHD60GD9もなかなか惹かれるスペックだ。大容量化が図られたことも魅力だが、AACがサポートされ、なおかつ“金メッキシャーシ”をあしらったというEC限定版のPremium Goldまで登場した。すでに視聴した人の感想などを読むかぎり、どうやら音質は従来機種より確実に向上しているらしい。金メッキ効果もそれなりにあるという。

いまだに初代の20GA7を使い続けているので、買い替えのタイミングとしては悪くないし、何よりもこのシリーズの製品が奏でる音質には信頼感がある。
それにしても、60GBの容量で動画も見られないというのに、標準モデルで54,800円(EC版は57,800円)とは。160GBのiPod Classicが42,800円で買えることを考えれば、いかにも強気な価格設定だ。ガキは買わなくてよろしい。そんな感じか。
以前、「iPodに一泡吹かせようと思ったら音にこだわるべき」と書いたような気がするが、ここまで挑発的だと逆に興味が湧いてくる。
目新しさのiPod Touch、コスト・パフォーマンスのiPod Classic、音質のHD60GD9。もし、iPod Touchの音がダメダメなら、これに行ってしまうかもしれない。おそるべし、ケンウッド。
iPod touchは本当に「買い」なのか
iPod touchの発売が正式にアナウンスされた。
第1報を聞いたときは、いま使っている初代W-ZERO3の置き換えになるかなと少し期待したが、冷静に考える無理がありそうだ。Wi-Fiオンリーでは機動力に欠けるし、何よりMailが省かれたのが痛い。つまり、ビジネスではなく趣味のガジェット。だから、iPod touchはiPhoneの系統ではなくiPodシリーズとしてとらえるべきなのだということなのだろう。
ハンドヘルド・コミュニケータとしての機能は不十分でも、DAPの置き換えとして考えれば結構楽しめるかもしれない。容量の小ささは気になるけれど、たとえ80GBとか160GBとか用意してもらったところで自分の音楽ライブラリをすべて突っ込むのは無理だから、動画がYouTube中心でよいとなれば、そこは割り切れる。
そう考えると、安い8GBを手に入れ、音楽にしろビデオにしろ中途半端に出先で楽しみつつ、あのマルチタップ・インタフェースに酔うというのが、個人的には正しい道なのかもしれない。あとは、実機の音質がどうかというのが気になるところ。
ところで、Wi-Fi Music Storeが登場したってことは、スタンドアロンでPodcastがダウンロードできて聴けてしまうというなのだろうか? それが可能なら、個人的に一番のツボになるのだが。
ガジェット・フリークとiPhoneの距離感
先日、職場の同僚との会話の中で出てきた話題。PDAなどのデジタル・ガジェット大好きであるはずの人たちが、不思議なほどiPhoneに関心を寄せていないのだという。
確かに、ブログなどを覗いていても、そんな印象を受けることがある。Windows Mobile系ガジェットであれば真っ先に飛びつくような人たちが、iPhoneについてはあまり話題にしていない。逆に、これまでPDAなんかにほとんど関心を持っていなかったような人たちのほうが熱心なくらいだ。なんというか、関心を示す層が微妙に分断されているように見える。
ガジェット・フリークな人たちにしてみれば、「プロプライエタリである」とか「いじれない」とか「拡張性がない」とか、さまざまな感情があるのだろう。ただ、国内の大手キャリアまでもが色目を使い始めているデバイスなのだし、もうちょっと別な反応があってもいいのではないか。PDAやスマートフォンを活用しまくってる人だからこそ見えるもの、言えることがあると思うのだが。
思い起こせば、Mac OS Xのパブリックベータ版が出たとき、わたしの周りでは古くからMacを使ってきた人ほど「使えねえ」的な反応だったし、iPodにしても、少なくともMacコミュニティの間では当初は「なんだこりゃ」的な反応が大半だった。パワー・ユーザーの見立てなど、所詮そんなものなのかもしれない。
ちなみにわたしはといえば、当初はiPhoneについては比較的辛口な見方をしていたが、実際に手にした人の感想を聞いたり、動画を見たりしているうちに(まだ実機はさわっていない)、印象が大きく変わってきた。ハードウェアは頑張っているが、PCの機能をそのままPDA環境に移植しようと躍起になって結果的にユーザー・インタフェースが破綻している(ようにしか思えない)Windows Mobile陣営と比べると、少なくとも現時点ではiPhoneを支持したい気分だ。
その意味で、ちょっと前に出たものだが、下の記事の評価にはかなり同意できる。
「レジストリいじってカスタマイズ」的な世界も決して嫌いではないが、それを許容しているだけじゃ、市場でマジョリティを獲得することはできない。日本でPDAが今ひとつ盛り上がらなかった要因も、もしかするとそのへんにあるのではないかと思うのだが。
アップルのiPhone発表をあえて冷ややかにとらえる
前々から噂されていたアップルの「iPhone」がついにお披露目された。だが、残念ながらアジアでの発売は2008年らしい。それどころか、本国でさえFCCの認可はまだだという。Mac関連の発表を切り捨ててまで目玉に持ってきたにしてはチグハグだ。アップルはいったい何を焦っているのだろうというのが、発表を知ったときの第1印象だった。
確かにiPhoneは「スゴイ」とは思う。「触ってみたい」「所有したい」と思わせる力もある。だが「革新性」という点ではさほどではないと感じる。言ってみれば、どこぞのメーカーの何とかという製品ですでに実現されている機能をアップル流にスマートにまとめてみました、といった感じだ。
初代Macにしろ、初代iMacにしろ、初代iPodにしろ、考えてみればアップルという会社はパッケージングの妙を発揮してファンの支持を得てきたわけだが、そこには、シンプルさと使い勝手を追求するという明確な思想がはっきりと打ち出されていた。
では、iPhoneはどうか。
確かに見た目はシンプルでスマートだが、それを実現するために使い勝手はかなり犠牲にしているように思える。使い勝手とはつまり、ユーザー自身の自由をどこまで保証するかということ。端末を横に向ければ画面が回転する──確かにスゲエとは思うのだが、これは裏を返せば「タテ画面にしたいときは、端末をタテに持たなければならない」ということでもある。
その意味では、素直に2ボタンマウスを作ればいいのに見た目のスマートさを重視して、ユーザビリティの向上になんら貢献しないセンサー技術を搭載した「MightyMouse」と方向性が似通っているように思える。
今のジョブズは、もしかしたら「世間をびっくりさせたい」というモチベーションだけで動いているのだろうか。だとしたら、Apple Inc.は、社名のComputer以上に大切なものを失ってしまうのではないかという気がする。
PANDORAの箱「Squeezebox」
知らぬ間に、Last.FMのクライアント・ソフトがアップデートされていた。再生曲のアーティストについての紹介文が表示されたり、タグがより便利に使えるようになったりと、また一段と便利になった印象だ。
最近はジャンルではなく、catchyとかwarmとかcoolとか、形容詞系のタグを入力してLast.FMを聴くことが多い。ちなみに今朝は「Autumn」と入力して聴いてみた。確かに秋っぽい曲が流れる(外れもあるけれど)。
こうなると、欲しくなるのがLast.FM専用ボックスだ。ちょちょいとタグを打ち、すぐに曲が流れ出すようなものが理想的。「そんなモノねえよな」と思いながらググったら、Last.FM向けではなく、PANDORA用の「Squeezebox」なるモノを見つけた。Wi-Fiを通してPANDORAをオーディオと接続して聴けるらしい。うーん、なかなかよさそうだ。
Slim Devices : Product Info : Squeezebox
値段は$249。iPodをつなぐスピーカーに金使うぐらいなら、こっちを買ったほうが楽しそう。酒場などに置いてもらえたら、それはそれでいいかもしれない。できれば、日本の家電メーカーにLast.FMボックスを作ってほしいところだけど。
[es]は“白”がよさげ
今日発売されたW-ZERO3[es]。わたしは当分初代03を使い続けるつもりなので、祭りに乗れず残念なのだが、職場の同僚が何人か入手したので早速触らせてもらった。店頭で見たときも思ったけれど色はホワイトがなかなかいい感じ。ブラックがむしろ安っぽく見えるくらいだ。
確かに、この筐体だと既存の携帯ユーザーにも訴求しやすいだろう。持った感じだけだとデカい携帯だもの。もっとも、中身はWindows Mobileだから、買った後で「こんなはずじゃ……」と嘆く人が出ることは十分に考えられるが。
けれど、わたしは、携帯電話から[es]に乗り換えた人たちの声が、ウィルコムなりシャープなりフリーウェア作者なりを突き動かす原動力になるのでは?と密かに期待している。
これまでW-ZERO3って、良くも悪くも従来からのPDAフリーク向けのオモチャだったから、そのとらえられ方もあくまで“PDAの延長戦上”だった。実際、ブログ界で影響力を持つ人たちの多くも、PDAを何台も持っているようなガジェット・フリークだ。
PDA好きの人は基本が「いじってナンボ」だから、多少粗があっても自力で何とかできてしまうが、一般のユーザーにとっては、当たり前だけど「いじらなくとも使える」ことのほうがはるかに重要だ。後者の人たちの声にいかにこたえられるかで、今後、スマートフォンと呼ばれるモノがどこまで日本市場で受け入れられるかが決まると思う。
PDAに詳しくない[es]ユーザーの声にこたえた魅力的な機能が、Windows Mobile上で実現されるようになれば、わたしとしても非常にありがたい。第一、ウィルコム・ユーザーが増えれば電話代も安くなるしね。
2本目のSwift
1年前に購入して以来、好んで使っていたLAMY Swiftだが、不安は的中し、しばらく前に見事に紛失した。ペンはどうしてもすぐに無くしてしまうので困る。
だが、あの書き味が忘れられず、今月の米国出張を機に懲りずに2本目を購入した。価格は48米ドルほど。まあ日本で買うよりは少し安い。前回買った黒を買うのも能がないと思い、今回は黒/シルバーのツートン・カラーを選択した。

そんなわけで久々にSwiftとの生活がスタートしたわけだが、やはり使い心地は格別だ。Moleskineに書くと裏写りしてしまうのだが、書いた後の見やすいさを多少犠牲にしてでも、書きやすさのほうを優先したくなり、ついつい組み合わせて使ってしまう。他の人にはあまりオススメしないけど。
VAIO type Uってそんなにいいか?
MacBook祭りの影響でややトーンダウンしたものの、「今度のVAIO Uは良さそう」なんて話が周囲でも結構盛り上がっている。なので、門外漢ながら公式サイトを覗いてみたりしたのだが、どうもピンと来ない。確かに、あの筐体でWindows XPが動くだとか、4.5型で1024×600の解像度だとかスペックは立派。デザインもまあ悪くはない。だが、これっぽっちも心惹かれない。むしろ、ソニーの元気のなさが目についてしまった。なぜだろう。
まずデザインについては、Appleボランチさんのこのエントリーとまったく同じ印象を抱いた。一言で言えば詰めが甘い。だがそれ以上に残念なのは、この製品をこんな風に使ってほしいというコンセプトというか思想が見えてこないことだ。活用するシチュエションが画として浮かばないんだよなあ。
UMPC自体の需要はそこそこあると思うけど、520グラム強のボディを両手でグリップさせつつ、電車で移動しながら客に提案するプレゼン作ったり、企画書を作ったり、エクセルのマクロを操作したり、そんなことをさせたいのだろうか? それとも今話題のWeb2.0系サービスを思う存分使わせたいのか? 「全部できる」と言いたいのだろうが、結局のところ、提案している用途がPDAと大差なかったりする。
要は、後付けじゃなく、つくる段階でどれだけ開発陣がエンドユーザーの視点に立てているかだろう。かつてのソニーは、そのへんがうまかった。初代ウォークマンもそう。2人で仲良く聞けるように2つのへっドフォン・ジャックを用意し、トークスイッチを押すと音量が下がって会話ができるようになるなんて、開発者が繰り返し利用するシチュエーションを思い描かないと出てこない発想だ。
今のソニーは、少なくてもPCについてはもはやこんな程度のレベルの提案しかできなくなっているのだろうか。だとすると、ちょっと残念だ。
Moleskine Hack?
しばらく前に、取材先からいただいたロール型の付箋紙。今ひとつ使い道に困っていたのだが、実は非常に身近な用途に使えることを発見した。それは、ふだん使っているモールスキン(正式にはモレスキンなのかな?)のインデックス付けだ。むろん、モールスキンじゃなくたって使える。

ノベルティ・グッズとしていただいたロール型の付箋紙

付箋を適当な長さでちぎり、こんな風に貼り付ける

適当なワードを振る。以上。

これでまあまあ見やすくなる。
* * *
まあ、超初心者級のMoleskine Hackというところでしょうか。1冊書き終わったら表紙に貼って、ナンバリングしておいたりするのもいいかもしれない(やや不格好にはなるが)。
PDAは裸で使ってナンボ(?)
W-ZERO3に取り付けるシェル型ハード・カバーの「まもるくん」を発売に合わせて購入した。Webで見るかぎり、なかなかよさそうだなと思っていたのだが、ゴツくなるは、液晶を保護するクリアカバーが邪魔だわってことで、一度装着しただけですぐに外してしまった。
しかも間抜けなことに、つい最近、単体発売されたDDを購入し、出先でのネット接続にはもっぱらこれを使っているというのに、裏ぶたにアクセスができない(つまり、SIMを取り外せない)ことすらも確認しなかった。。。
4,000円弱だし「それほど高くないからいいか」と無理やり納得させているけど、んー、小金を無駄にしてしまった。反省。
そういえば、かつてのPalmのころから、PDAのケース(とりわけ本体装着タイプ)で、買ってよかったと思えるようなものには1つも巡り合っていないということを、今更ながらに思い出す。「本体を保護しつつ、そのままサッと使えて……」なんて横縞な心を持つのがいけないのだな。きっと。