ヒムロックの危うく素敵な熱情
実はわたしも、BOØWYのLAST GIGSを観に行ったりしたクチで、特に中学生時代は彼らの曲をよく聴いた。先日、職場の同僚から氷室京介がPodcastを始めたことを教えてもらい、早速聴いてみた。正直まったく期待せずに。
ところが聴いてみてびっくり。いきなり初回からいじめ問題に踏み込むというガチンコぶりだ。語り口も始まりこそ穏やかだが、途中で込み上げる熱情を抑え切れなくなるあたりなど、危なっかしさ全開で“素”をさらけ出している。リスナーとのやり取りもいい。そして何より、ところどころに散りばめられるBOØWY節。
これ聴いてくれている人たちは全員オレのファンだと思うんで……
カッコよすぎる。ソロになってからの氷室京介にはこれまでほとんど興味がなかったから、実は彼個人のことは何も知らないけれど、この人のマインドは、『MORAL』とか作ってた頃からほとんど変わっていないのかもしれない。
有名人のこうした発言を嫌う人もいるだろうが、そんなスカした奴等のことなど放って、ヒムロックにはぜひこのまま突っ走ってほしい。
今どきのPodcast
唐突に、いまPodcastってどんなポジションにあるのだろうと思った。しっかり根を下ろしたとも言えるし、思ったほどではないなという気もする。いずれにせよ、昨今のYouTube人気などと比べてしまうと、地味であることは否めないけれど。
Podcastを定着させる原動力となったのは、やはりラジオ各局の参入だろう。今年に入ってから、いろんな番組がPodcastで配信されるようになり、かなりコンテンツが充実した。普段滅多にラジオを聴かない私でも、TOKYO FMの「SUNTORY SATURDAY WAITING BAR AVANTI」とか、TBSラジオの「ストリーム」とかを時々まとめ聴きしては、「ラジオもなかなか面白いな」などと感じている。
反面、当初期待していた素人さんによるコンテンツの盛り上がりは今ひとつといった状況だ。魅力的な番組もあまり増えていないようだし、かつて聴いていたものもさすがに飽きてきた。Podcastにはコミュニケーション・ツールとしての役割も密かに期待していたのだが。。。
そんなわけで「もっとサブカル系に振れるかと思ったら意外にまともなところで落ち着いちゃうのね」──というのがわたしの率直な感想だ。
ただ、ラジオ局がPodcastに参入するメリットっていったい何なのだろう。一部のコンテンツには広告が入っているが、モデル的にさほど美味しいとは思えないし、番宣のためとは言っても、わたしのようにそもそもラジオを聴くという習慣がない人が、いきなり本放送を聴き始めるというのも考えにくい。むしろ、「Podcastで十分」という人が増えるだけなのではないだろうか。
もしかすると、Podcastを“ラジオの二軍”化してしまうことこそが、ラジオ局の最大の狙いだったりして。
この種の話は、我々紙媒体を作っている人間がWebとどうつきあっていくかという問題にも相通ずる部分がある。TV局のネット事業もそう。その意味で、これからのラジオ各局の動きにはちょっと注目してみようかなと思う。
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