IN MY ROOM…

衆院選2021雑感

Posted in news by DorG on 2021/11/02

朝起きて、結果を見て大いに驚いた。自民は単独で安定多数を確保し、立民と共産は議席減。出口調査に基づく獲得議席予測がここまで外れたのも近頃ではあまり記憶がない。

とはいえ、今回の結果は民意を割と素直に反映しているように思える。「政権交代は望んでいないが、自民党にはもっと緊張感を持って政治に取り組んでほしい」というような。その意味では絶妙な結果だったのかもしれない。

岸田政権にとっては一定の信任は得られたことになるから、おそらく裁量権は増すだろう。AAに対しても多少強く出られるかもしれない。一方で大物議員が小選挙区で落選したことは、党内に規律をもたらすはずだ。「ちゃんとした自民党」でいてくれることが、なんだかんだと国民の大多数の望みなのだから。

つまらないと言えばつまらない。だが、失政によって政権がコロコロ替わるような事態が望ましくないことも確かだ。煮え切らない野党に期待するより、結果責任を選挙区で厳しく問うことで与党に緊張感をもたせる。来年の参院選までこの流れが続くような気がする。

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安倍首相の“再辞任”

Posted in news by DorG on 2020/09/03

去る8月28日に、安倍首相が辞任した。

辞任会見を2度開く首相というのもなかなかお目にかかれるものではないが、それはさておき。

小泉政権以降、首相が毎年のように変わる混乱を落ち着かせて長期政権を築いたことは間違いなく功績だろうし、目に見えて明らかな失政と言えるものもなかったように思う。

ただ、第1期の安倍政権の頃と比べると、与野党を問わず信頼できる政治家がずいぶんと少なくなったなと痛感する。実のところ、それが長期政権を支えた最大の要因だったのではないか。

特に、国会の委員会で地道に活動するよりもTwitterでバズることを重視するような風潮はどうしたものか。

トランプのことバカにしている場合ではない。

反省すら許されない政治の世界

Posted in news by DorG on 2011/08/31

思えば民主党が政権党になったのも当ブログを休んでいた間の出来事だ。そうこうしているうちに、民主党3人目の総理が誕生した。個人的に野田さんはそう悪い選択ではないと思うけど、そういう問題以前に、周りの空気を読みながらコロコロと行き先を変えるという、現在の政治風土はもう少し何とかならないんだろうか。

少なくとも2年前、民主党のマニフェストに期待した人は少なくなかったのだし、民主党に経験がないことなどはわかりきっていたのだから、軽い地獄を見るのもある程度は覚悟のうえだろう。菅さんにしたって、「一に雇用、二に雇用……」と言って首相になったのではなかったのか? 震災は予定外だったにしても、結果についての総括もなされず、何となく物事が進んでいくのが気持ち悪い。

せっかくファン投票でオールスターチームを選んだのに、監督が試合開始早々にメンバーを組み替え、一部の人の思惑に沿った人選で試合を続けるようなもんだ(民主党がオールスターという意味ではまったくない。念のため)。そんな状態じゃ、試合に買っても負けても、選んだ側は自分の判断を評価することさえできない。

やめてほしいんだよな、そういうの。。。

いま言えるのは、結果がどう転んでも次の選挙がメチャメチャ難しくなるだろうなということ。失敗だったと激しく反省できるほうがまだマシだ。

自民党のバランス感覚

Posted in news by DorG on 2007/09/24

安倍首相の辞任から総裁選を経て、福田さんが新総裁へという一連の流れを見ていて(とは言ってもちゃんと見ていたわけでもないが)、自民党のしたたかさとでも言うべきものを強く感じた。下手をすると、参院選の結果がどうだとか、安倍さんがなぜ辞めたのかとか、そんな直近の出来事も昔話になりつつある。案外、安倍がシレッと復帰しても許容されるのではないか。

総裁選の結果の落としどころも絶妙だ。挙党体制で福田を支えるかたちをとりつつも、麻生にも花を持たせ、小泉の動向にもそれなりに注目が集まるような雰囲気を作り上げた。つい先日まで「安倍の次がいない」と散々言われていたことを思えば上々だろう。

その意味で、安倍さんの突然の辞任で負った傷を最小限に食い止めたいという同党の戦術は、今のところ順調に進んでいるように見える。

もっとも、参院で野党に過半数を握られている状況に変わりはないし、政治とカネ問題もそれなりに尾を引くだろう。だが、民主党としてもそう安易に攻め込むことはできないだろうから、それなりに粛々と物事が進みそうでもある。

意図的であろうとそうでなかろうと、いざというときに落とすべきところに落とすバランス感覚の高さはいまだ健在。そういう抜け目のなさが、自民党の長期政権を支える原動力なのだなとあらためて感じつつ、「つまらない」としか言い様のない流れにため息をつく今日この頃である。

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裁判を取り巻く奇妙な風景

Posted in news by DorG on 2007/06/05

例の光市母子殺害事件の広島高裁差し戻し審に関して、さまざまな人が「吊るせ」的な意見を述べている。橋下弁護士のTVでのトークに煽られて弁護団に対する懲戒請求を提出しようなどという運動もあるらしい。なんだかなあという感じだ。皆、本気でそれが正しいと思ってるのかね。

個人の主義主張はさまざまだろうし、それはそれで尊重されるべきではあるが、この種の動員(煽り)に市井の人々が乗っかってしまうというのは、さすがにちょっと違うだろうと思う。

確かに、弁護団の主張には首をかしげざるをえない部分もある。「人権派」を名乗る左巻きの人たちに反感を覚える気持ちも理解はできる。感情だけで判断すれば、わたしも検察側に立つかもしれない。ただ、死刑がかかった裁判で被告人が殺意を否認しているなか、あらゆる手段でそれを立証しようとする弁護人の行為そのものを「けしからん」と断じてしまうことのリスクを、もう少し考えられないものか。

だって、そのリスクを背負うのは結局オレたちにほかならないのだから。

死刑廃止か存続かといった制度の話は勝手にやってくれだが、感情を盾に、制度を適用する側である司法機関や法執行機関に対するチェック機能の無能化さえ許容してしまおうという神経には、どうしても寄り添うことができない。

権力って結構手ごわいと思うのだが。

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失われるエネルギー

Posted in news by DorG on 2007/05/29

松岡利勝氏の自殺。昨日は久々にかなりいやーな気分に陥った。「背景に何があったのか」、「その動機は何だったのか」などということよりも先に、生理的な嫌悪感のようなものを覚えた。理屈ではなく。わたしのように、政治に大してかかわりのない人間ですらそうなのだから、それなりにかかわりを持っていた人たちの心中たるや……などと考えたりもする。

世の中には、わたしが日々どうにかやり繰りしている貴重な活力を強引に奪い去っていくものが確実に存在する。奪われた活力はただ何処かへ消えるのみだ。おそらく、そうしたこともろもろに対する嫌悪感だったのだろう。

別にだれを恨むつもりもないが、わたしの失われたエネルギーを返してはもらえないだろうか。

コラレスよ永遠に

Posted in news, sports by DorG on 2007/05/09

ボクシング・ネタが続くが、個人的にかなりショッキングなニュース。スーパーフェザー級、ライト級で世界を制したディエゴ・コラレスが事故で亡くなってしまった。最近は減量失敗による王座剥奪、再起戦での判定負けと精彩を欠いてはいたが、まだ29歳。出直せば十分に行けると思っていたのだが。。。
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長身でリーチが長く、アウトボクサーのような体型なのに、実は真っ向から打ち合いに挑むファイター。実に魅力ある選手だった。メイウェザー戦は残念ながら敗れてしまったが、フレイタス、カスティージョを打ち破った試合は印象深い。

とりわけ、10Rに2度のダウンを食らいながら、反撃して逆転KOに成功した1度目のカスティージョ戦は鳥肌モノ。振り返ればこれが彼のベストバウトだったかもしれない(ちなみに試合の映像はここで見ることができる)。

デラ・ホーヤ vs. メイウェザー戦の余韻が残るなかで起こった悲劇。本当に1つの時代が終わってしまったんだなと痛感した。今はとにかく冥福を祈りたい。

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「アメリカの知性」と呼ばれた男

Posted in news by DorG on 2007/04/24

ジャーナリストのデイヴィッド・ハルバースタムが亡くなった。交通事故だという。

思えば、わたしがメディアの仕事にかかわりたいと思うようになったきっかけの1つは、中学生のころに読んだ彼の名著『ベスト&ブライテスト』だった。当時はきっと、世の中のことなど何もわかっちゃいなかったと思うが、その語り口というかスタイルというかが妙に「カッコいい」と思ったことを覚えている。

彼はその後、スポーツ・ノンフィクションの世界でも名作を残すことになるが、そこでもやはりカッコよさは健在だった。その理由を自分なりに表現するならば、取材対象と同じ目線で物事をとらえようとする一貫した姿勢と、断片的な情報をストーリーとして結実させる構成力、そして品性──この3つだろうか。考えてみれば、ジャーナリストとしてはどれも必要な素養だが、兼ね備えるのはなかなか難しい。

とはいえ、かつてヴェトナムで犯したアメリカの失敗をあれほどまでに克明に描いたハルバースタムの筆力をもってしても、イラク戦争を止めるには至らなかった。時代が違うと言えばそれまでかもしれないが。

ジャーナリズムの世界が地盤沈下しているように見える昨今、彼の死はことのほか寂しく感じられる。次なる「知性」はどこにあるのだろう。ブロゴスフィア? なんかちょっと違うような気がするな。合掌。

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オリコン訴訟問題とか

Posted in music, news by DorG on 2007/02/09

例のオリコン訴訟問題。どうやら烏賀陽氏は反訴するらしい。

音楽配信メモ オリコン訴訟問題で烏賀陽氏が株式会社オリコンに対して反訴を行う:

この問題を語るときに難しいのは、この訴訟の本質が何なのかということが人によって受け取り方が違うということだ。もうちょっと具体的にいうと、この訴訟が行われたこと自体を「言論の自由への挑戦」と捉えるかどうか。これが立場や考え方によって本当にバラバラなのだ。

烏賀陽弘道氏がオリコンを反訴

烏賀陽氏の当面の目標は、まずは裁判に勝つことであるという。今回の訴訟はフリーランスの問題、音楽業界の問題を超えて、憲法で謳っている言論の自由への挑戦行為であるから、身体を張ってでもくいとめると現在の心境を語っていた。

この件に関して、事実関係をまったく無視して個人的な見解を言えば、まず大前提として、(仮にその主張が客観的に見て正しいものであったとしても)オリコンの提訴はきわめて愚かな行為であるということ。そしてもう1つは、取材ターゲットから訴訟に持ち込まれてしまった時点で、烏賀陽氏側にも一定の非はあるだろうということ。

それにしても、日本相撲協会の一件といい、最近、ジャーナリズムに絡む裁判ネタが多いなあ。立場上、書き手側に肩入れしたくなるのだけれど、はたしてこれが本当に「言論弾圧」なのか聞かれると、首をかしげたくなるところもある。

確かに最近、企業相手の取材などは少しずつやりにくくなっている。多くの企業がコーポレート・ガバナンスやIRの観点からメディアとの接点をできるだけ減らそうという傾向にあるからだ。広報のチェックもそれなりに厳しくなっている。そりゃ、彼らの本音としては、良い姿だけ書いてほしいわけで。

ただ、そんな状況の中でも、話してくれる人は話してくれるし、書きたいこともそれなりに書ける。あえて100を書き、80を引っ込めて20を残すとか。取材しにくくはなったけど、工夫すればなんとかなる部分も多い。

結局、書き手がそれなりに信頼されていて、ちゃんと裏が取れている記事であれば、相手もそう変なマネはできないのではないだろうか。少なくともわたしはそう思いたい。

ジャーナリストが企業と戦って勝てる武器があるとすれば、それは膨大な取材に裏づけられた情報しかないと思う。烏賀陽さんにはぜひ、感情ではなく情報で戦ってもらいたいと強く願う。

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どうやら国には、自転車にやさしい道路づくりに励む気はまったくないらしい

Posted in film, news by DorG on 2007/01/28

今の季節は寒いので控えているが、昨年秋ごろからちょくちょくと自転車通勤を行っている。自宅から会社までは片道約10km強。ノーギアのママチャリでもドア・ツー・ドアで45分ほどで通える。結構快適だ。

運動不足解消という目的もあるけれど、なにげに大きかったのが、昨年施行された改正道交法によって路上駐車が減り、車道を自転車が走りやすくなったということだった。駐車場利権だの天下り先の確保だのと何かと評判が悪かった駐車違反取り締まりの民間委託だが、以上の理由から、わたしは比較的好意的に受け止めていた。

「これを機に、欧州のように自転車道の整備に本格的に取り組んでくれたらいいのだが」などと甘い期待を寄せていたが、どうやらそれはとんだお門違いだったようだ。なんと警察庁は、自転車に今まで以上に歩道を走らせようとしているようなのだ。

今回の改正案をもって、ただちに「クルマ社会(=自動車産業、運輸産業)への迎合」と言うつもりはないが、少なくとも、国が今のところ「クルマ」と「チャリンコ」と「一般歩行者」を安全に共存させるべく交通網の抜本的な改革を行うつもりがないということだけは理解できる。

あとは、条例制定など地域ごとの施策に頼るしかないのだろうか。都知事選でこのあたり争点にならないもんだろうか。オランダほどとは行かないまでも。

ぶっ飛ばして走れるロードレーサー買おうと思っていたけど、これはちょっと様子見かな。

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