IN MY ROOM…

ネタもカネも持たぬ人々

Posted in etc by DorG on 2008/08/01

今年は、仕事の上で何かとバタバタとした状態が続いている。大きな理由は、出版というビジネスそのものの変化であったり、組織の問題であったりするわけだが、これは似たような業界にいる人なら大なり小なり直面しているものだろうし、気にしても始まらないと半分諦めてもいる。

ただそれよりも、最近少し困っているのが、「つきあっても大して意味のない人たち」への対応で時間が取られることだ。これが結構バカにならない。そう言うと身もフタもないように聞こえるかもしれないけれど、これはあくまでビジネス上の話。個人的な好き嫌いは一切排除したうえでの話だ。

結局のところ、こちらが仕事でつきあいたいと思うのは、突き詰めれば「ネタ」か「カネ」かを持っている人ということになるのだが(それをモノにできるかどうかは置いておくとしても)、ここにきて、実はそのどちらも持っていない人がいかに多いかということにたびたび気づかされるようになった。

もちろん、そんな“空振り”は以前からあったのだが、たいていは「あまりいい出会いじゃなかったね、以上。」という流れになって終わるので、気にしていなかった。元来、人と会うのは嫌いじゃないし。ただ、最近のその手の人たちは、何かとしつこくて困る。よって手離れが悪い。

1つには、企業にカネがなくなり、体よくメディアを利用しようという人間が増えているという事情が影響しているのだろう。そりゃ、メディアなんぞタダで露出させたほうがいいに決まっている。最近のマーケティグ系の情報発信のあり方を見ても、流れは明らかにそっち系。聞くところによれば、PR代理店の業績がなかなか良いのだそうだ。まったくもって、虫のいい話ではある。

じゃあその分、ネタがあるかというと、そうでもない。通り一遍の情報だけ。それじゃ、こっちも真剣勝負をする気にはなれない。

これはたまたまのことなのだろうか。少なくとも、いま、わたしの近くには、ネタもカネもなく、時間だけを持て余しているような人が思った以上にたくさんいる。それでどうやってメシが食えているのか不思議だが。